命の終焉

午後先生より話があるので今日は朝8時に病院へ行く、勝義朝食のおかゆを全部食べてしまう、あれほど喉が通らず苦しんでいたのに、不思議なことが起きた。
ヤイ子9時に帰り、松治が来るまで1人で看病、腹が痛い、早くしろ、早く早く、ハイハイ、困った、うわ言の連続、時計を見ていると30秒間のうわ言、30秒間のいびきの仮眠の繰り返し、時どき昔の人や、友達の名前を呼び、頼んかんナイ、大変だったナイ、等とひとり言、意識が朦朧としている状態が続く。
11時松治と弘美が来る、人の名前はまだ完全に覚えている、看護婦さんの名前も訊くとフルネームで覚えている。
午後ヤイ子と娘達と一緒に先生の説明を聞く、状況は非常に厳しい、痛みを取るためにこれ以上強い薬を使うと余命を縮めることになる、しかしこの痛みをどうにかしてあげたい、家族の意見はとのこと、悩む、痛みは取ってあげたいがそうするともう二度と意識は回復しないとのこと、結論はこの頃おかゆを食べるようになったので、勝義にはもう少し痛みに我慢してもらい、ヤイ子も子供達も俺も看病に頑張ることにする。それにしても命の終焉は酷いことだ。